おいすブログ

random things

サービスは誰のものか

何だったか忘れたんですが、海外のWebサービスを使っていて、サービスに対するフィードバックを送信する画面に

あなたの意見が採用されたときにお礼のメールをお送りしたいので、メールアドレスを教えてください。

って書いてあったんですよね。少なくとも日本のサービスではこういう言い方をしているのを見たことがないのですが、海外(というかイケてるスタートアップ系のサービス)におけるサービスに対する考え方がよく表れている一文だなあと思いました。言い方も上手くて、ユーザーも悪い気はしないですよね。

自分の経験では、日本のサービスってこういう時

  • 自由にご意見をお寄せください(とりあえずフィードバックは集めたい)
  • あなたのメールアドレスを入力してください(顧客の情報もついでに取っておきたい)
  • ※必ずしもご希望に沿うことはできません。予めご了承ください(とはいえ改善の確約はしたくない)

みたいな感じで説明することが多い気がします。これ、極端な話、

  1. この商品のここが気に入らない
  2. 自分が使いやすくなるように、ここをこう直してほしい。改善要望を送ろう
  3. わざわざ要望を送ったのに、まだ直ってない。ユーザーを軽く見ている!

みたいなパターンのユーザーをかわしたい気持ちと、ユーザーに何か言われたらそれに応えないといけない、みたいな考えが背景にあると思うんすよね。

これに対して、その海外のサービスでは

  1. サービス・プロダクトの方向性を決めるのは言うまでもなくこちらです
  2. 来るもの拒まず、去るもの追わず
  3. ただしフィードバックは歓迎で、有益な情報を送ってくれたユーザーにはお礼の気持ちを表明します

っていうスタンスを言外に感じます。

日本語圏は狭くていわば村社会なのに対し、英語圏は規模が遥かに大きくて多様性と合理性があるので、日本が小さくまとまって狭い世界でウジウジとユーザーの気持ちを忖度し続けてる間に海外でイノベーションが起きて飲み込まれる、っていう構図がこうして生まれるんですかねえ。

日本には日本の良さもあると思いますが、ドライなWebの世界ではデメリットが強く出すぎる気がする...。